【半導体】PC・モバイル向け「Armv9」ベースの新CPU・GPUを発表
引用元: 【半導体】「Armv9」ベースの新CPU/GPUを発表、Arm:PC/モバイル向け [エリオット★]
CPUとGPU、DSU、インターコネクトIP(Intellectual Property)から成る完全な製品ファミリーは、同社のIP製品としては過去最大規模のリリースとなる。このように製品シリーズ全体を同時に刷新する同社の取り組みは、「Arm Total Compute」ソリューションと名付けられている。実際、主要なコンピューティングコアシリーズの中で唯一、今回のリリースによるアップデートが行われなかったのは、最新の製品ファミリーである機械学習向けアクセラレーションNPU(ニューラルプロセッシングユニット)「Ethos」だけだという。
□「Armv9」がベースに
Armは全てのCPU製品シリーズを、新型アーキテクチャ「Armv9」をベースとした製品でリフレッシュすることにより、性能と効率の大幅な向上を実現している。Armv9によって追加された最も重要な機能としては、第2世代の「Scalable Vector Extension 2(SVE2)」技術が挙げられる。これは、Armがもともとサポートしていた「Neon SIMD」拡張命令をアップグレードしたものだ。NeonのアップデートとSVE2技術の適用により、機械学習ワークロードやさまざまな並列ワークロードの大幅な性能向上を実現できるとする。またArmは、一連の計算やセキュリティ機能を向上したことについても、後続版のArmv8命令セットのリリースの中で説明している。今後発表される「Arm Cortex」CPUコアは全て、SVE2を実装する予定だという。
Armは2021年5月、新しいCPUクラスタを備えた「Cortex-X2」を発表した。最大16MバイトのL3キャッシュと、最大32Mバイトの統合システムレベルキャッシュをサポートすることにより、最高性能を実現するという。
Cortex-X2は、旧品種である「Cortex-X1」と同じプロセス技術を適用したシミュレーションのベンチマークテストを行ったところ、サイクル当たりの命令実行数(IPC:instructions per clock)が16%、機械学習性能は100%の性能向上をそれぞれ実現した。Armによると、Cortex-X2を搭載したPCは、既存の大半のノートPCを超える性能を実現するという。
https://image.itmedia.co.jp/ee/articles/2106/01/l_mm210601arm01_w490.jpg
ArmのCPUコアの性能比較 出典:Arm
Armのライセンシー(ライセンス利用者)の中でも最大手であるAppleとQualcommは、いずれも新しい高性能SoC(System on Chip)でArmベースのPC市場に参入すべく、競争を繰り広げている。また、同じくライセンシーのMediaTekは、最新のChromebook向け製品を手掛けている。Cortex-X2が今後、その優れた性能によって、このようなライセンシーたちが迅速に目標を達成できるようサポートを提供することが可能なのか、興味深く注目していきたい。
>>2 へ続く
2021年06月01日 13時00分 公開
EE Times Japan
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2106/01/news092.html
□「Cortex-A」シリーズの番号が3桁に
https://image.itmedia.co.jp/ee/articles/2106/01/l_mm210601arm02_w210.jpg
「Cortex-A710」のブロック図 出典:Arm
この他、「Cortex-A710」「Cortex-A510」も発表した。Armがこれまで使用してきた数字2桁のモデル番号(Cortex-A5x、Cortex-A7x)を、3桁の製品番号(Cortex-A5xx、Cortex-A7xx)に変更した。Cortex-A710がbigコア(高性能コア)、Cortex-A510がLITTLEコア(低消費電力コア)である。
Cortex-A710は、「Armv8」アーキテクチャを採用した前世代品「Cortex-A78」と比べると、分岐予測とデータプリフェッチが向上している他、マイクロアーキテクチャも変更されている。その結果、電力効率は30%向上し、機械学習の演算性能は2倍に、全体的な性能は10%向上した。
Cortex-A510は「Cortex-A55」の後継品種で、電力効率が20%、性能が35%向上しているという。
https://image.itmedia.co.jp/ee/articles/2106/01/l_mm210601arm05.jpg
Arm「Cortex」新シリーズの一覧 出典:Arm
GPUコアについても、製品番号が3桁の新ファミリーを発表した。「Mali-G710」「Mali-G610」「Mali-G510」「Mali-G310」で、ArmのGPUアーキテクチャ「Valhalla」を採用している。Mali-G710が、Valhallaアーキテクチャベースの第3世代のプレミアムモバイルGPUであるのに対し、Mali-G310は、第1世代のエントリーレベル製品となる予定だ。
https://image.itmedia.co.jp/ee/articles/2106/01/l_mm210601arm03.jpg
新しいGPUコアの比較 出典:Arm
Mali-G710については、前世代の「Mali-G78」に比べて性能と電力効率が20%向上した。ソフトウェアとハードウェアの両方の機能向上を実現する新しいCSF(Command Stream Frontend)を搭載し、リアルタイム3次元コンピュータグラフィックス/コンピュートAPI(Application Programming Interface)である「Vulkan」をサポートすることにより、高性能、高効率を実現する。Mali-G710はシェーダーコアが7~16個で、コア数を少し下げた1~6個の製品がMali-G610である。
https://image.itmedia.co.jp/ee/articles/2106/01/l_mm210601arm04.jpg
GPU「Mali」新シリーズの位置付け 出典:Arm
【翻訳:田中留美、編集:EE Times Japan】
□原文へのリンク
https://www.eetimes.com/arm-upgrades-its-entire-pc-and-mobile-portfolio/
□関連記事
Armが新アーキテクチャ「v9」を発表、セキュリティを強化
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2104/05/news106.html
NVIDIA、ArmベースのCPU「Grace」を発表
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2104/13/news103.html
Intel元社長が創設したAmpere、順調に成長
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2105/27/news066.html
ルネサス、ビジョンAI向けエントリークラスMPU発売
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2105/21/news035.html
Xilinx、データセンター向け新製品などを発表
https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/2102/25/news034.html
Windowsも早くARMに移行して欲しい
ARMだから速くて省電力になるという訳じゃないよ。
Appleは最先端プロセスを使えてるからめっちゃコアを拡張しても省電力に収まってるという話。
Aシリーズ以外でx86並みのIPCがあるARMコアは存在しない。
Appleの自社コアはP.A. Semiを買収した2008年から開発が始まってるし
パフォーマンスの拡張に乗り気じゃなかったARMのケツを叩き続けて
Macにも乗せられる高IPCなCPUを作ってきた歴史があるからね
ここに来てようやくARMもパフォーマンスの拡張に乗り出したけど
Snapdragon888もExynos2100もCortex-X1を1発しか積んでないにも
関わらず爆熱・高消費電力で不評だし、この体たらくじゃCortex系SoC
ではしばらくMシリーズSoCには勝てないだろうな
だから?というレベル。
おすすめ記事
NVIDIAに売却済み
ただし独禁法抵触の疑いで係争中
関係ないから情弱ネトウヨは帰っていいよw
早く消え去ってほしいわ
ARM系のモバイル向けならM1チップに期待したほうがいい
ARMがWinにどうやって対応するんだよw
MSがARM用のWindowsを開発するんだよw
つーか、Surface Pro Xのプリインストール専用でライセンス単体で
売ってないだけで、ARM版Windows10は既にある
ベースは30000円くらいの中華スマホの性能で13から15インチクラスのノートパソコン
「インテルの倒し方知ってます」(笑)
ARM化の流れになるんかね
『【半導体】PC・モバイル向け「Armv9」ベースの新CPU・GPUを発表』へのコメント